釘一本

確定拠出の枠が広がることは歓迎だ。参入条件が広がることもだ。そうなると、投資教育と初期商品設定については、少し前の経済教室の解説の通りだろう。

取引先に定例的に行っている値下げを求めないとするニュースは大歓迎だろう。よくこの発想が浮かんだと思う。企業は株主向けに利益を上げる方向に強く働きやすいが、社会全体としては取引先や労働者への配分も必要で、労働者への配分は組合からの要求として顕在化している。ところが、取引先は声を大にする勢力が不在なのだ。だから、この発想が出てくることに驚く。

原発再編の話があるようだ。様々な観点があると思う。このような複雑な要素は、意思決定の力学を市場化のようにすることを考える。つまり、方向と力具合を透明化して、その結果を採用するようなことだ。多分、自らの決定への参画感覚が働けば、納得感は得られやすいと思うのだ。

インボイスの魅力が紹介されていた。非課税については、この方法がよさそうに感じる。取引負担が大きいと思い込んでいるかもしれない。少し考える余地がありそうだ。

さて、釘一本の話で、プロ同士でわかりあえることが確認出来るように思える。業界が異なっても、現場を一回りするだけで問題が感じられる人はいると思う。それと似ていると思った。

スポーツでも、というより剣道の話だが、構えからの動作だけでわかるらしいという、都市伝説的な話を聞く。しかし、実は別な分野では経験するのだ。少しの情報で、大体わかってしまうが、予断を避けることを旨にその時点での結論は出さない。しかし、まず外れないのだ。だから、都市伝説的な話はかなりの確からしさで信じられる。

もっとも、通常のビデオ撮影で判断出来ないような微妙な判定を剣道の審判が行えることは、証明されているようなものだから、それを根拠にしているかもしれない。

釘一本の話は、釘を一本打っただけで認めるようなことだ。それだけで力量が判断出来ることをどのように説明出来るだろうか。その分野に関する様々な関連する概念が豊富だから、と説明したい。概念が発達していない部外者には理解出来ないことだろう。

このような分野内に通じる人たち同士は、通常は空間的な距離があっても一同に会すると互いに認めやすいことも多く聞くことだろう。

これをどのように考えるだろう。それは、どのように考えてもよいだろうが、概念の発達を大切にすると何かによさそうという結論は導き出せやすいと思う。

これが複数の関与で影響しあうことで集積効果と呼べるだろう。必ずしも空間的な意味ではない。

これを昨日の地方の成功で考えると、成功への努力を理解する為の関連する概念の発達を互いに影響しあう集積効果に達するまでの過程が強く想定されるのだ。その過程を抜きに外形での模倣が失敗することが、これらの説明で理解出来るだろう。生態系の形成にも擬せられると思う。

構図としては、抽象的に成立するから、色々な場面に適用出来るだろう。その個々の場面で適宜判断すればよいということではないだろうか。

前にも、光り方みたいなものには三種類あるとしていた。これはこれで未消化状態だ。色々と参考になる。