記憶装置

人工知能の話を読んで、ハードウェアそのものを人工知能にすることまでは大変な道のりに思った。現時点では要素技術として、確認することくらいしか出来ないのではないだろうか。

並行処理のハードウェアは進んでいるみたいだが、演算装置を基準にした並行処理なのではないか、と想像する。

その想像通りなら、演算装置自体はノイマン型だろうから、記憶装置として同時にアクセスする対象は、演算装置で一意になるのではないか、と思う。

ということは、断片的な瞬間を捉えると膨大な記憶装置の量のほとんどが未使用状態ということだろう。演算装置の速度向上より、劇的に速度を向上させる方法があるように思えた。

人工知能を対象に考えるが、現状のノイマン型でも有効な方法として、並行記憶装置のようなものが考えられないか、バス使用を前提とするか、そんなことを想像する。

演算装置からは、バスを前提としない方法にはどのようなものがあるだろうか。それこそ、TCP/IPみたいに経路制御を行えば、同時アクセスもどきのようなことは可能になるのではないだろうか。

現状では、あまりにも速すぎて現行バス方式以外の選択は支持されにくいだろう。しかし、部分的バス方式で経路制御との複合型なら、一足飛びということではないと思う。

一つの記憶装置に対して、どの程度まで接続可能とすればよいかは、試行の過程で最適探索をすればよいと思う。

もしかしたら、現状でも外部記憶専用装置みたいなものがあるかもしれない。その場合、TCP/IP接続のような気がする。ただし、専用機との接続が複数の線となると、難しいのではないかと考える。

部分的バス相乗り方式で、デッドロックみたいな状態になると、状態を外部から制御する別経路が必要になるかもしれない。

少しずつ同時アクセス可能な方式を進化させていけば、ノイマン型からの移行でも円滑にいくのではないかと思う。

これを一足飛びに変えると全面的な変更になるから、各要素技術も同時に開発を進める必要があるだろう。部分的に進化させていけば、人工知能目的ではなくても、スーパーコンピューターの用途向けやその他一般向けも用途の対象の可能性があるだろう。それは、低コスト化ということになると思う。

整理しよう。

当面として部分的には現行バス方式と経路制御方式との複合型を目指すが、部分的でも現行バス方式なら飛躍的な変更ではないことを狙う。

経路制御方式の経験の積み重ねで、方式の進化によって現行バス方式の全面変更につなげる。

多分、問題はアドレス空間だろう。これを変えない限り色々な制約があると思う。しかし、変えないから現行バス方式が使えるとも言える。

現在でも、マルチの場合、演算装置と記憶装置との切り替えみたいなことを行っているのではないだろうか。その辺り、わからない。ただ、演算装置だけ使用中なら、記憶装置を他に解放する制御くらいはしているような気がする。

スーパーコンピューターの速度向上制約はどこにあるだろうか。エネルギー消費対策は知られているが、速度向上には直接関係ないような感じがする。アクセスに速度制約があるなら、この方式複合型も考えられるかもしれない。
さ実際の脳は同時処理しているようなものだろう。それに合わせる必要はなくても、速度制約の打開策の参考になるかもしれない。