人間における知能の補正

知能を純粋に情報処理として取り扱うと人間の認識や判断にバイアスがあることがわかっている。錯覚とか反応速度に追随するようなものとか不思議と感じる様々なバイアスがあるようだ。だが、ここでは単に行動の決定だけを対象にする。また、バイアスの和訳として補正とする。行動の決定とは、直面の状況で様々な行動の候補を前にして判断を保留せず次の行動の唯一つの候補に絞り込むことを指す。例えば、初めて会う人に対して少ない情報であっても自分なりの評価を下すようなことだ。自然界を想像すれば理解しやすいと思うが、初めて会う生き物は逃げるべき動物なのか食の対象なのか瞬時に判断しなくては命を落とすようなことだ。不適切な例として考えられるのは、テレビ番組での特殊な状況で瞬時に期待される反応をするタレントのようなものだろう。本来の姿を想像する方が知能の補正が理解しやすいかもしれない。つまり、最適な行動は今後の情報取得後で判断可能かもしれないという点を強調すればいいだろう。遺伝という手段で行動の決定を確立してきたと想像するのは容易と思う。