権威

相手方の原理を承諾することを権威とする。原理の優劣の判断に基づくか否かに関わらず。貨幣や数学、言語は、批判を目的としなければ、通常はその類となる。先の歌の例でいえば、知らない素敵な歌に感動して一緒に歌うようなことだ。この例で、権威が広く伝播するのが良いことと信じて普及活動を行うことは、良さそうに見えるが、ここでは競合の要因と考える。では、権威と競合はどのように考えればいいだろう。権威は競合を、結果的に回避する。一度戻ろう。通常の解釈で、権威を説明すると人間なり名誉なり、なにかしらそのものを対象として特に優れて信頼性のあるなにか、ということになるだろう。ノーベル賞とか神様とかが典型的だ。そういう通常の意味もあるかもしれないが、ここでは、一般知能の任意の事柄の原理を承諾することである。優劣を判断した上で承諾する場合と優劣の判断を問わず承諾する場合とで、違いに意味をもたらすなら、その違いに応じるように考えればいいだろう。しかし、今のところ違いに意味を見いだせない。単純に権威と競合を比較するならば、権威の方が優れているように見える。誘導する訳ではない。仮に是とするならば、競合を回避して権威となる方法を見つけることを考えてもいいだろう。是とならない一般的状況を考えてもいいだろう。少し、独特の一般化を進めすぎた感触がある。まだ、なんとなく、もやもやとして整理しきれていない。少し離れてから、戻ってみたいと思う。なんとなくの感じをいえば、全体を一律の原理で説明するほどに、まだ人類は達していないし、達する確かな道は見つかってもいない、と考えるが、その道を見つける方法は、とんでもなく迂遠だと感じるから、ある程度の批判に耐えられそうなところから進めようとしている、というところだ。この独特の模索方法は、時折小出しにして、しばらくは通常の話に戻ろうと思う。