経営者の視野

会社のトップは、必ずしも社長ではないかもしれない。しかし、とりあえず会社のトップとする。社長の関心は、社長によってまちまちだ。どこかだけが重要ということもなく、広範囲に関心を持つと良さそうだ。社長自身の役割とは限らないが、経営層としての一定の役割もあるはずで、その役割をどのように分担するか、また、状況変化への対応はどこまで分担するか、が恐らく予め決めておくことだろう。中身はともかく、項目に会社ごとに大きく異なるとは思えない。しかし、実態は幾つかに別れそうだ。一概に言えないが、経営資源を大きく変更するときは、株主への配慮、最低説明責任はあるだろう。このとき、株主は、株主としての責任があると考える。欧州では、機関投資家向けのガイドラインがあるそうだ。そのガイドラインに即してもいいと思う。結局、責任ある株主の牽制効果で、会社を通して社会が良くなっていくと期待したい。現在は、比較できる数値は業績関係くらいだけど、環境その他社会に対する効果の計測可能な数値が誕生すれば、恐らく長期的な会社の成長が安定的に推測できる。個人投資家も、そのような社会的な効果の関心で投資先を選択すれば、運用結果も社会への影響も良好な方向に向かう可能性が高い。社長の関心も、その方向に向かうから、全体的な効果も高まる。あまり感心できないが、欧米の年金の運用機関は、その方向の基本姿勢とされているから、同じ投資先という真似もある。社長が株主行脚開拓していたら、それこそ意識が明確だと評価したい。良好な株主には、良好な経営者の存在が推定できる。