TPP

報道によると、年内目指しているけど、難しいらしい。交渉内容はわからないが、域内貿易をきちんと優遇する措置もとられるようだ。

色々な話があって、反対やら賛成やら、非関税障壁やら聖域やら、諸々込み入っている。どの部分に焦点をあてるかで、考えが異なるように思う。

このような時は、長期で考える。長期ならば、現在の話に限定せず、他の地域を含めて一般化して考えることになる。

どの国も、強い部分と弱い部分があり、自由化では、守る姿勢は変わらない。しかし、歴史をみる限り、自由化の流れは変えられないだろう。自由化した国の方が豊かな国の傾向があるからだ。

生産性の高い国が貿易を通して世界に貢献する流れは、主義主張の話ではなく経済の話だと考える。だから、自由化という主義主張として考えるとおかしな話になるだろう。

だから、仮に聖域として守ったとしても、永久に守られる保証はないと捉えることが良さそうだ。

今回のTPPについて、聖域は農業分野と考えることが多数だろう。恐らく、実態は違う。行政に関連する分野だろう。農業分野は、交渉開始前に済んでいると思う。もし、その予想通りならば、年内決着で交渉が深まらないよりも、深く交渉して決着が遅れる方が良いかもしれない。

先物市場のことといい、少し考えなくてはならないこともあるようだ。

貿易も付加価値を重視する考え方が強まってきているように思う。その流れからすれば、工場の取引先を国内に限定するよりも、他国と取引して勝てるくらいでなければ、生き残りは難しい。つまり、競争する市場は、実質的な親会社との相対市場ではなく、多数が参加する国際市場なのだ。取引先も強い相手との取引を希望している。

長期視点が必要だと考える。