量的緩和策の出口告知

5月頃、米国FRB議長が量的緩和策の今後のような発言をして、市場は少し過剰な反応を示した。

米国のエコノミストの発言を日本の新聞で読むと、議長の発言を適切と考えている例にはお目にかかっていない。不評のようだ。

だが、発言内容はFRBでの議論より穏当なものと思うし、発言ある通り緩和策自体を停止することではない。

どのように考えればいいだろう。定まったものはないだろう。しかし、発言内容の解釈は、本来多様性があるはずで、市場の過剰反応は、人間の危険によりよく反応することに相当すると考えていいと思う。自国の市場で身近に感じるから、こうした冷静さを欠いているような気がする。

不評だとして、代替案は何があるかを考えれば、冷静さを欠くとする考えが納得できる。例えば、発言しないか、継続だけに触れるか、のように発言の幅は限られる。仮に、出口政策に着手した段階での発言の場合、その反応の大きさは容易に想像できよう。

むしろ、デフレ気味の場合、元々金融政策で可能な制御範囲が期待より狭いのだと思う。それは、米国においても国債購入での融資の増加効果より、住宅関係の債権購入の効果の方が高いという報告を聞いている。その報告では出口の最後に住宅関係にすべきとしているくらいだ。

そういう意味では、ほとんど現在の議長を支持する。市場の方が、少し冷静に反応すべきだとすら思う。多分、議長が長く市場に向けて発言して、市場参加者が経験を積めば、それほど問題なく過ごせると思う。

来年代わるらしい。議長は長い方が良さそうだ。

インドの中銀に注目している。現在の不調な経済もあるが、交代に関心がある。