直接金融

直接という言葉は、間接と対比される。言うまでもなく、間接金融は銀行が代表的でた直接金融は証券が代表的だろうか。

証券は、証券会社だけではない。一旦発行された証券は、市場で取引されると解される。

どちらが良いか、という話ではない。金融機能が発達すれば、限りなく両方を併せ持つ性質になると予想している。なぜなら、情報の完全性とリスク及び資金の担い手の片方を排除することはできないからだ。

確か、英国だと記憶しているが、消費者同士のネット上の金融機能サイトがある。現在、どのような状況かはわからないが、仲介機能へのコスト削減の極論を形にしたものと理解する。求められる機能に忠実に従って経営するならば、資金の供給需要の両者からの支持で成立すると思う。

間接金融を仲介者がリスクを全て担う形態とし、直接金融はリスクを直接担う形態とするならば、情報の入手が焦点になる。情報の完全性は担保可能とは思えない。だから、全面的直接金融も、全面的間接金融も、どちらかが一方的に発達するというよりも、性質はどちらかに近いがもう片方の性質も併せ持つ形態が発達すると考える。

だから、情報と判断の提供を仕事とすることも考えられる。要するに、機能を分割したり、配分したり、取引自体の分割をしたり、様々な機能の分解総合が要求され、その要求に真摯に向き合う者が進化の担い手になると予想している。

先の消費者同士の仲介も、情報の完全性と、リスク分担を真摯に分解総合するならば、仲介市場として参加要求は高まると思う。

リスクが顕在化しないはずがないから、まずは、それに向き合う姿勢が課題だろう。

このような、ある意味先進的な取り組みは、当局が保守的ならば難しい。勿論、参加者の理解も必要だろう。銀行預金より魅力的と考え、金融機関からの融資より魅力的と考えなければ参加者は増えない。

競争が激しいならば、恐らく発達するだろう。ただし、問題は発生すると思う。その問題にどの程度正面を向いて取り組むかが、課題だろう。

日本でも、幾つかあったと思うが、詳しくない。どこに神経が向かっているかに注目するところだが、不満を感じると予想するので、評価その他は逃げてしまおう。

進化する前提で、構築しているならば、多分成功すると思う。