流通速度

通常流通速度は、貨幣を対象にする。つまり、取引の量と数の乗算になる。

経済指標には、色々あるが、そのほとんどは貨幣単位だ。つまり、流通速度を上げることは、そのほとんどの経済指標を改善する。

この理解は、流通速度を目安にすれば、相当の効率を高めるという期待につながる。

では、流通速度を上げる方法はなんだろう。その方向ではなく、取引の数を多くする方法はなんだろう。

多分、金融面と情報産業面の進展だろう。この観点で、全体像を俯瞰した見方ではなく、局面としての見方は多い。やれ新産業やら、新事業新商品新サービスといったものだ。

捉え方の問題で、ある部分の真実を覆すことは困難だ。別の真実の存在は、価値が無いに等しい。

例えば、経済成長は、マクロ経済としてみるなら、個別産業の状況は無視する。つまり、マクロとした段階で見失っている。では、ミクロでみるなら、既存産業の枠組みで眺めようとする。その枠組みで洩れるものを真摯に考慮するならば、可能性はあると思う。

少なくとも、主要な経済指標で現在の経済を考える主だった人々には、物差しを変える動機がない。物差しの変革は自身の存在の否定のようなものだからだ。

流通速度を小売りとか、個別商品の捉え方とするなら、見逃してしまう。

多分、感度の問題だろう。