小口化分散化

リスクに注目すると、分散化すると全体からみると影響は緩和的だ。リスク集中は、避けることが基本的な対応だと思う。

つまり、一つの債務からみると債権者が多数であることが望ましいということだ。

流通速度の観点で、債務の小口化は避けられない。つまり、少額の融資は流通速度を劇的に成長させる大きな要因と考えられるからだ。

具体的に考えてみよう。現在の小口化がどの程度かはわからないが、仮に枠で十万円単位、一回の単位が千円としてみよう。小口化は、流通の最少金額と同等と考えていい。つまり、1円が最少金額ならば、1円の融資が成立するならば、その金額の取引が成立する可能性が高まることは明らかだろう。

では、この少額融資のリスク分散化は、どのようになるか、といえば、当然その金額の分散単位で割り算した結果になる。例えば、1万に分散したら、1万分の1円になる。

理屈は理解するが、現実的ではないと考えるならば、その現実的でないとする理由を冷静に考えてみよう。

一つは、必要とされることへの疑問。もう一つは、事業の成立への疑問だ。他にもあるかもしれない。将来疑問が増えるかもしれない。

現在、直ちに疑問を払拭する論を持たない。ただし、言えることは、状況は変化するということだ。例えば、千円で成立するならば、百円で成立しない理由が、変化する可能性は否定できない。ならば、1円で成立しない理由が改善する可能性も否定できないと考える。

これを、例えば、年18%の融資と比較してみれば、理解しやすいかもしれない。借りる方は、それより低い金利で借りられる可能性があり、貸す方も金利に期待できる。

小口百円も、総額でみるなら億円単位も成立する。それは、融通の両者の双方に成立する。

小口化と分散化は、恐らく漸進的進化となるだろう。ただし、それは費用等の軽減化という生産性向上による。他の必要性からの市場の広がりという要因を抜いて考えている。その要因は、まさに他からの必要性なのだ。

例えば、何気に眺めていたサイトで、1円で購入できる何かが見つかったとして、融通の機会は購入を後押しすると考えられる。これは、まさに他からの必要性に相当するだろう。

この時にも、個人情報を必要とするのか、ある程度の情報で十分とするのか、そこまで踏み込んだ真摯な取り組みが、成功の果実を手に入れると思う。

要するに、最初から現実解を考えるならば、解の範囲にならないことになるだろう。そして、何に対して謙虚になるか、だろう。