超短期不動産

こと消費がもてはやされて定着しているように思う。モノの購入よりサービス消費が増えているようだ。

街を歩いても、小売りの店の数が少なくなってきて、サービスを売る店が増えてきた気がしないでもない。確かに、小売り店が近辺の大型店の影響で根こそぎ撤退しても、理容店は残っている事実を確認している。

居酒屋のような外食を含めれば、サービス消費の将来は明るいのかもしれない。カラオケやマッサージの店が駅の近くにあると、そのような思いを強くする。

しかし、実は疑っている。居酒屋もカラオケも自宅で可能なものだからだ。つまり、そのようなサービス消費を店としてでなければならない理由、或いは、魅力がどこにあるのだろうか。

勿論、魅力を否定している訳ではない。そんな営業妨害のようなことは出来るはずがない。

場所、サービス内容、廃棄物、整理整頓、備品その他を思い浮かべる。その中でも、場所を理由にするならば、代替場所の確保で低予算のサービス消費が可能になるかもしれない。

打ち合わせを喫茶店で行った経験はないだろうか。仕事の打ち合わせならば、予算的には恐らく問題ないだろう。もし、これを下回る予算で打ち合わせが可能ならば、たちまち人のつながりができやすくなると思う。

現実に出来るかどうかは、いつも通り問わない。出来そうな気分はありそうだが、その為の情報収集は予定していない。

場所を貸し出すことを不動産事業とするなら、時間の概念を超短期にすることで、上記は実現出来るかもしれない。貸し会議室のようなものだ。ただ、汎用化して用途を限定しなければ、飲食品や備品その他の持ち込みで自宅や会社の代用になりそうだ。

超短期の小売り店も可能かもしれない。カラオケや道場のような、騒音や振動の問題や、飲食後のゴミ、必要な備品といった課題もあると思う。

ホワイト情報管理で課題を解消する可能性はある。例えば、歓迎したい用途と想定される、講義や会議、囲碁将棋のような利用者を継続優遇する仕組みのようなものだ。

テーブルや机、椅子といったものに多用途品の需要が出来そうだ。これはこれで、別の市場が出来るかもしれない。

茶飲み友だちも、自宅だから気軽に訪ねられる。その程度に気軽に利用出来るなら、偶然出会った人と長話が出来る機会になる。込み入った話で、ホワイトボードを利用したいことも出てくる。備品の充実程度は難しい。というより、採算が難関だろう。

安い居酒屋でも、それなりの予算が必要になるが、低予算なら開催可能な飲み会もあるかもしれない。その機会創出みたいなものだ。もしかしたら、これだけでも成り立つかもしれない。

喫茶店やファミレスでは、秘匿と利用機器の制限で難しい案件も、解消されるかもしれない。互いに評価用の開発品を持ち寄ったり、その場で確認作業をしたり、企画の紹介が想定される。

恐らく、想定することが問題だろう。利用の土台作りが終了したら、その応用は利用者の工夫次第という基本を忘れてはならないと思う。つまり、単なる基盤整備でしかないから、利用をあれこれ想定することは役割が異なるということだ。

シャッター通りという言葉が物語るように、撤退後に放置されたままの店がもったいないと感じるのは、どこかおかしいのだろうか。それとも、おかしくはないが、放置の代案がないだけだろうか。法律が立ちふさがっているからだろうか。