在庫概念

財とサービスに分けると財に在庫はあるが、サービスにはないと考えてしまう。しかし、ホテル、飛行機、映画館の空き室、空席を考えると在庫に似ていると思う。

音楽をレコードやCDで購入するとしたら、在庫は考えられる。デジタルデータの配信としたら考えにくい。

もっと拡張して考えると、客が来ない店も不良在庫のようなものだろう。

これらを包括して在庫概念としてみよう。不良在庫をなくす方向で考えると価格低下は一つの方策と言えるだろう。ただし、知恵のない方策の最たるものだ。

例えば、飛行機の空席を埋める為に出発近くになると価格を下げて空席を埋めるとしよう。この時、下げる前に購入した場合、損と感じるだろう。

この例の場合、全席価格低下を律するなら、公平感を保たれると感じるのではないだろうか。マンションの売れ残りを密かに処分する苦労と似ているかもしれない。

売りさばきに必要なのは公開性だろう。それと逆の秘匿性を両立することを望むのは所詮無理な話と認識すべきだろう。

つまり、どちらかの整合性に頼ることで解決することが期待出来ると思う。この場合、開放的解決は容易に手段が浮かぶ。隠匿的解決は理解しにくい。どちらかが正しいという主張ではない。

知恵の不要な価格政策を選択してみよう。購入以降の事情で価格低下があるならば、購入価格を後から下げる保証をつけて納得感を担保するなら、安心して購入出来ると思う。

購入以降の価格高騰は、技術的な話になるだろう。

ひとまとめで言うなら、価格は経営課題だろう。空き室、空席は課題を共有して解決する話に思える。

見える在庫より気づきにくい在庫を問題視する感性は、歓迎すべきだろう。

感性はどのように培われるだろうか。難しい。