今朝の日経の経済教室の解説は、正統的で読み過ごしやすいが重要なことを言っていると思う。

書き手は確か全国各地の中小企業を幾つも訪問していて、実情をよく理解している人と記憶する。

ベンチャーについては、長い取り組みが必要だろう。新規の事業そのものも、勿論重要なのだが、資本の出し手や経営とかの起業と、その継続という事業環境が重要なのだろう。そして、その事業環境は複雑で数多くの関係者で構成されるから、簡単に成立することにはならないと思う。短期的に成果を求めるような人々ばかりでは難しい。

新しい革新的な事業そのものを理解することだけでも容易ではない。状況を理解する人と資本の出し手を結びつける取り組みが必要で、出し手が信用するまでに事業理解者と親しくなるには、やはり実績が必要で、そんな簡単に実績が挙げられないことを承知するまでの過程が必要なのだろう。

方法が簡単ではないし、長期的取り組みになることが容易に予想出来るから、本来の意味での次世代に継承する努力に取り組むことになるのだろう。

敷居が低いことから始めることが、多分結果的に持続すると思う。過大な目標だったり、簡単に成功者として持ち上げたりすると成功にはなりにくいと思う。

過大な目標を掲げると注目を浴びるだけで、期待と成果の乖離での落胆という評価になりやすい。また、世の中の変化までの成功ではないのに、ちょっとした成功で評判をとると、努力が続かないことが多い。上場して資産を持ったら、高級車を乗り回すだけで上場廃止みたいな例は結構あるようだ。

なんというか、潔白というか、事業の本分を全うすることに妨害になるような者を身近から遠ざけることを意識することを求めるような人こそ、起業家には必要なのだと思う。多分、そのような文化は様々な経験を経なければ培われないのだと思う。

事業環境とは、多くは文化的背景なのだろう。事業をよく知らないけど、本人はよく知っているような人の関わり方みたいなものだから、なかなか難しいことが理解出来ると思う。

富士山を遠くから見ると美しい。物事を遠くから情報取得すると負の面は伝わりにくい。正確に豊富な情報が伝わることを妨げるものを認識して、その排除と円滑な伝達手段の構築こそ必要だと思う。その必要性は必要と感じる理由を把握しなければ身につかない。失敗の原因究明を他人からの知識としてではなく、自らの経験で実感出来るものになると考える。だから、文化の構築のようなものだから、長期的取り組みと考える。

和食とは言わないが、料理だけではなく食の分野は世界的な強みということに、なぜ気づかないのだろう。それこそ、惜しい。