外貨建て資産

戦争が負けると考えて円ではなく、ドルでそのまま保有した人がいるらしい。現在の円は大丈夫だろうか。

このところの長期金利がわからない。長期金利は名目だから、実質で考えるとマイナスではないだろうか。それとも、デフレ予想が高まっているのだろうか。理屈が間違っているのか、理屈ではない何かに気づいていないのだろうか。

理屈での長期金利は、短期金利のその期間の通期予想金利みたいなものだろう。いや、変動リスクを織り込んでそれより高いことが通常ではないだろうか。

買い主体を探し当てることに意味があるか、わからないが、GPIFの株シフトを考えると売られることが強く予想出来るだろう。

保有リスクを考えていないのだろうか。よくわからない。市場参加者の考えを聞きたいものだ。

少なくとも日銀の通りインフレ率が高まって定着するなら実質評価で金利を予想するという理屈が違っているなら、何が要因なのか明らかにしたいという欲求はある。

設備投資とかが順調で、その理由だけで金利が高まるのは一面で歓迎すべき事態だが、支払う金利が多くなるという面で考える必要があるだろう。名目と実質の違いを考慮するということはインフレ率を考慮することと同義のはずだ。金利は実質で考えるのが普通なのだろう。だから金利の支払いも実質で多くなるということで、このような事態を迎えたくないのは誰だろうか。

推理小説でも犯行理由が大きな意味を持つ。別に犯行ではないだろうが理由は知りたいと思うのが自然な気がする。電車が停車すれば情報を得たいと思うのと似ている。

円で持つ場合、円安になってもインフレ率が高くなければ不安を感じることは日常感覚では難しいだろう。つまり、インフレ率予想との兼ね合いで不安を感じるか感じないかの違いになるのだろう。

本格的に高いインフレ率を確信すれば、円建て資産はどのような動きになるだろうか。外貨建て資産への大移動となれば、円安とともに長期金利主体の円建て資産処分が考えられるだろう。

ということは、インフレ率も逃避しない程度に抑制することが必然的なのだろう。幸い中銀はインフレ抑制手段は装備している。しかし、貨幣量の縮小手段としての長期金利高騰は十分に考慮しなければならないと思う。

マクロ経済として考慮することも必要だが、国民の金融資産を守ることも必要だろう。その観点で考えるべき立場は誰なのだろうか。それとも個々の責任という考え方だけが正しいのだろうか。