歩行

人間の筋肉の半分くらいは脚にあるらしい。つまり、脚の筋肉を日常的に使って衰えを防止すれば、筋肉の半分くらいの効果は期待出来そうだ。もっとも、必ずしも脚の全ての筋肉が使われるとは限らないので、満遍なく鍛えるということにはならないかもしれない。

歩行は、脚を使うから筋肉半分を鍛える運動として、基本的だろう。階段や坂の歩行も体力に応じて勧められる。

高齢者には、歩行は向いている。それは、身体の為でもあるが、脳の為でもある。よくボケ防止の頭の体操が勧められているが、脳の血液循環も大切だから、歩行より少々負荷のある運動が適していると思う。目詰まりが、ボケの原因の可能性があると考えられるからだ。

忙しい仕事人間も、脚を中心にした短時間で多少負荷のある運動、例えばスクワットとか、は勧められる。血管や脳の為の最低限の運動と考え、5分とか数分で行える運動を習慣にすると、身体を動かす抵抗が減って、より身体を動かしやすくなると思う。仕事に対する億劫な気持ちは、身体を動かす負担感にある程度関係すると考えられるから、仕事にも好影響を期待出来そうだ。

若いなら、脳の発達も身体と密着に関係すると考えられるので、机に向かうだけでなく、それなりに負荷のある運動をお勧めする。運動を専門にしなくても、身体は基礎部分だから、鍛錬は基礎作りとして有効だろう。

勿論、身体の他の部位の運動もお勧めだ。ただ、時間の制約や負担感を考えると、少なくとも歩行だけでも運動をしておきたいと考える。

歩行と表現すると場所は不問だが、知らない場所を散歩するのも、何らかの恩恵は期待出来る。知っている場所でも、何かが違う可能性があるから、新鮮な気持ちで発見に努めることも、やはり何らかの恩恵が期待出来る。

仕事に向かうばかりの視野では、目的に最適化しやすくなるので、目的を設定しないで散歩することも、気分転換のつもりで、大切な取り組みになるかもしれない。

何かの判断の材料は、大体頭にあるものだ。資料が手許にある必要はないだろう。散歩で十分だ。

歴史に残る人も、散歩を習慣にしていることが多いような気がする。自動車のある現代は、不幸なのかもしれない。

雨天とか夜間とか、出張での治安の不安という理由も考えられるので、必ずしも外出を必要としない運動がよいだろう。その意味でスクワットは室内で行えるので、お勧めする。三桁の回数が負担感なく実行出来る程、習慣になると、回数を増やしたり他の運動を行う楽しみになるかもしれない。

物事は、楽しめることが一つの肝要なのかもしれない。何か楽しめる工夫を考えることも試みたい。

逆に義務感で実行すると、効果とか長続きとかの面でよくないような気がする。

この辺りは何かに通じると思う。