重視の相違

二者間で重視する対象が異なることが通常だろう。把握している情報が多い方が的確とは限らない。

全体最適部分最適という違いと、一般論と個別事情の相違のように、把握する情報を共通部分以外に片方だけが多く保有していると考えるなら、情報が多い方が的確と思ってしまう。

上司と部下の関係で、優秀な上司なら個別状況以外の全体情報を把握していると思える。コンサルタントと経営者の関係で、優秀な経営者なら、一般論に終始するコンサルタントより的確な判断をすると思ってしまう。

情報以外にも、数日前の書き込みのような知識の違いというものもあるが、今回は複雑にしない為に情報として統一的に扱う。

把握する情報が異なると重視することが異なると考えるが、同じなら判断と結論も同じとしよう。だから、今回は異なる重視で判断と結論が異なると考えることとする。

把握していない情報が判断と結論を左右するとしてよいだろうか。把握する情報の違いをそこに限定するなら、左右すると考えることになるだろう。

と考えるなら、相手が把握していない情報を提供することが望ましいと考えられるだろう。それは、現場の状況だったり、社外の情報だったり、過去の経験だったりすると考えられる。

情報を提供せずに結論を強要することをどのように考えるだろうか。数秒後の事態を回避するというような切迫した状況ならば、結論だけを伝えることは理解出来るが、情報提供を省略する意味の可能性はあるかもしれない。しかし、恒久的長期的には情報伝達は望ましいと思える。

これらは、情報が包含関係にある前提だったが、互いに把握していない情報があるなら、互いに情報を提供することがよい結果になることは、一般論としては想像出来るだろう。

結論だけを評価すると、違った考えになるかもしれない。それは、前回の過程重視と結論重視の違いのように思えるが、どうだろうか。